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『青空エール』語り

小さい頃の甲子園中継で聴いた、白翔高校のトランペットの音が忘れられないつばさ。
そして高校生になり、念願の吹奏楽部強豪、白翔高校へと入学。
今まではトランペットを始めようとしても、様々な人に反対されてきた。
否、「らしくないよ」「無理だよ」といったネガティブな助言。
それに負けてきたつばさが、ようやくスタートを切ろうとしていた。

顧問から入部の条件として提示されたのは、「硬い風船を膨らませること」。
今までほとんど運動の経験のないつばさには、膨らませられない。
ジョギング、腹筋。それでも膨らまない。
「なにもできずに終わるよ」「無理だよ」
ネガティブな考えに押しつぶされそうになったところを救ったのは、
クラスメイトの野球部キャッチャー、山田大介

つばさが自分を信じられないのなら、俺が信じる。
ピグマリオン効果。ほかの人に信じてもらえることでも、結果が出る。
2人で甲子園に行く。
大介が甲子園にいる、つばさがスタンドで音を飛ばす。
2人の夢。2人の約束。

 

そうして見事つばさは、風船を膨らませ、入部を果たします。
ふくらませようと決めたときのつばさの言葉が最高に格好いい。

「いつかふくらませるじゃなくて、今やるんだ」
「絶対ふくらませるんだ」
「明日じゃなくて、今日やるんだ」

 

風船を膨らませるのに、たしかに腹筋や体力は多少いると思う。
友人の助言通りに、ジョギングや腹筋をする。
間違ってはいない。
そう、間違ってはいない。努力することは大切だ。
けれど、その時に合った努力というものを見つけることも、本当に大切。
いつかのために努力をすることも大切。
今この瞬間にできることを探すのも大切。

そうして振り返った時、あの時はどうしてあんな行動をしてしまったのだろうと
恥ずかしくなることもある。
適正ではなかったと、悶絶するかもしれない。

けれど、無駄ではない。
無駄じゃないと思えば、無駄にはならない。

つばさは、どちらの努力もできた子だなあと思う。
大介の言葉によって、今やるべきことに気付いたつばさは、とてもすてきだ。